初めての法人化: 手順の解説と支援サービスの紹介

初めての法人化を検討する際、多くの起業家や個人事業主が直面するのは、その手続きの複雑さと不明瞭さです。
法人化のメリットを理解しつつ、そのプロセスをスムーズに進めるための具体的な手順や注意点が求められます。

この記事では、法人化の基本的な手順をわかりやすく解説し、その過程で役立つ支援サービスについても紹介します。

私自身も2022年11月に初めて法人化を経験しました。
最初は不安もありましたが、手続きは案外スムーズに進み、無事に法人化し事業を継続しています。
その際に利用したサポートサービスについても紹介していきます。

「法人化に興味があるけれど手続き方法がわからない…」

そんな不安を抱える人にとって、
法人としてのスタートを切る前の適切のための情報として活用してみてください。

すでに法人化することを決めている方には、
Money Forwardのクラウド会社設立を利用した法人化がオススメです!

私も知識0の状態から、このサービスを使って無事に法人化にこぎつけました。

「次に何をする」が順番に案内されるので
迷いなく進めることができる便利なサービスがついてました✨


法人化をする前に法人化のメリットデメリットの理解をしよう!

法人化には個人事業主にない多くのメリットがあります。
その反面、デメリットも存在しています。

ご自身のビジネスに対してメリットはあるのか、デメリットは許容できるのか、
しっかりと見極めることが需要です。

法人化のメリットとデメリット

法人化のメリットとデメリットには下記のようなものがあります

メリット

  • 個人事業主より社会的信用度が増す
  • ビジネス拡大の可能性が高まる
  • 融資が利用しやすくなる

デメリットは下記のようなものがあります。

  • 設立費用や税金などの費用が掛かる
  • 法的義務や手続きが複雑で煩雑になる
  • より専門的な知識や経験が必要な場合がある

個人事業主のまま事業をつづけるか、法人化するかは悩ましい問題です。
法人化必要な資格や条件はあるの?

法人化するのに必要な資格

法人化すること自体に特別な資格や条件はありません。
ただし特定の業種においては、資格や許認可が必要です。

たとえば下記のような業種は資格や認可が必要です。

  • 医療関係
  • 飲食業
  • 不動産関係
  • 金融関係 など

参考リンク:許認可等の確認を要する業種一覧票

個人事業として事業をせずに、いきなり法人化を考えている場合は、
資格や許認可が必要な事業がどうかをしっかりと確認しておきましょう。

法人化するのにかかる費用

設立にかかる費用は、法人化の仕方で大きく変わってきます。
一般的には、合同会社で10万円前後、株式会社で25万円前後かかると言われています。
そのほかにも下記のようなもので費用がかかります。

  • 法人用の印鑑
  • PC、デスク、プリンター等の備品※必要がある場合
  • 事務所の契約費用※必要ある場合

法人用の印鑑は、法人化の手続きをする際や法人用の銀行をつくる際に必要になります。
ピンキリですが3千円~5千円程度で最低限のものは準備できます。

上記のほかにも資本金の準備が必要です。
資本金は法人会社を設立する際に、個人から法人へ出資するお金になります。
法人設立の前に、この資本金を出資者(法人を設立する人)が持っていることを証明する必要があります。

具体的に出資金が100万円とする場合、
出資者の銀行口座内に100万円がある証拠を

法人設立前の時点では、法人の銀行口座がつくれないので、
資本金個人の財布と完全に分離させて考える必要があります。
事業の3か月分程度の運転資金を目安に、数十万円~百万円程度を準備しておくとよいでしょう。

仮に、合同会社で法人化、運転資金が月に30万円程度であれば、
約85.5万円(10万円+25万円×3か月+0.5万円)が目安になります。

この資本金は法人化した際に、個人の銀行口座から法人の銀行口座に送金することになります。
資本金分を使えないために、生活資金がなくなることがないように計画的に準備しておきましょう。

※私は資本金を確保したため生活資金が足りなくなり、
 2か月ほどヒモジイ生活をするはめになりました…

準備から法人化するまでにかかる期間

法人化の準備準備から法人化設立完了までで1.5か月前後かかります。

法人設立の日を縁起のいい日に決めて進める方がおおいです。
余裕をみて2か月前から取り掛かるとよいでしょう。

会社設立の手続きと流れ

法人化することを決めたら、実際の準備を進めていきましょう
下記の7つの手順で準備を進めるとスムーズです。

  1. 会社の種類の決定
  2. 会社名の決定
  3. 法人用の印鑑の準備
  4. 登記先(会社の住所)の決定
  5. 定款(会社の規則)の準備
  6. 資本金の準備と払い込み
  7. 登記書類の準備、法務局へ提出

順番に解説していきます。

1.会社の種類の決定

法人化の際は、合同会社か株式会社かを選ぶことになります。
代表的な違いは下記の表を参照ください。

合同会社株式会社
設立にかかる費用10万前後25万前後
資本金1円~1円~
設立に必要な最低人数1名以上1名以上
出資者社員株主
会社の代表者の肩書代表社員代表取締役
役員の任期任期なし通常は2年
最大で10年
会社の代表社員
※社員以外は選任不可
委任契約
※株主以外はからでも選任可能
決算公告不要毎事業年度ごとに必要
重要事項の決定社員総会
※社員=出資者
株主総会
上場の可否不可
合同会社と株式会社の違い

一般的には株式会社の方が知名度が高いです。
事業の拡大を積極的に狙っていくなら融資などが集めやすい株式会社の方が有利です。

合同会社は初期費用や、決算公告にかかわる費用が抑えられます。
重要事項の決定が社員だけで決められるため、小回りよい事業展開かしやすいです。

手間はかかりますが、合同会社で設立して後で株式会社に変えることも可能です。
ご自身の事業スタイルに合わせて、どちらで法人化するか判断してください。

2.会社名の決定

会社名(屋号)を決めていきしょう。

会社名が決まったら、
 会社名の前に株式会社or合同会社とつけるのか
 会社名の後に株式会社or合同会社とつけるのか
も決めましょう。

会社名の前後どちらにしても、特段の差はありません。
会社名と繋げて読むときの響きや見た目で決めてしまって問題ないです。

なお、屋号は商標登録されてないものにする必要があるので注意してください。

商標登録されているかどうかは、特許情報プラットフォーム J-PlatPatで確認できます。
下記の画像の検索窓(赤矢印のところ)に候補の会社名を入力して検索してみてください。

特許情報プラットフォーム J-PlatPatのHP

いい屋号の候補が思いつかない方は、AIに候補を考えてもらうことも可能です。
対話型AIのChatGPTというサービスで、屋号の候補を考えてもらいましょう。
下記の質問をChatGPTへぶつけて、候補をだしてもらいます。

質問文:
「webサービス、コンサル、広告、自由気まま」を印象させるような屋号を考えたい。 候補の名前を10個、8文字以内で考えてください。カタカナ、ひらがな、英語、その他の言語の指定はありません。

質問した結果が↓こちらです

なお、回答精度の精確性は弱いですが、
サイト検索を指定してその結果を返してもらうことも可能です。

2023/2/28に時点では、商標登録されてない候補はほかに2つありました。
検索結果を100%正しいものと過信せず、ご自身でも確認することが重要です。

アイディア出しには十分に使えるレベルなので、
時にはAIの力も上手に使ってみてください。

具体的な使い方を別記事で解説しています。
よかったら参考にしてみてください。
ChatGPTは無料で使えます。

>>ChatGPTの使い方完全ガイド – サインアップから使い方まで徹底解説

法人用の印鑑の準備

登記の際、法人用の銀行開設等で必要になる印鑑を作りましょう。
実印、角印、銀行員と3本セットのものが一般的です。
安いもので3,000円程度で準備できます。

印鑑がなくて手続きが進められなくなることは避けたいので、
会社名が決まったらすぐに注文しておくてとよいでしょう。

登記先住所の決め方

「自宅で作業しているから自宅で登記する♪」などと安易に決めてしまうと
家を追い出されたり後々で大変なことになる場合があるので注意が必要です。

会社用に新規で事務所を契約する場合以外では、
問題になる場合があるのでしっかりと確認する必要があります。

下記の記事で
登記先住所を決める際の具体的な注意点と解決策について解説しています。
>>法人化を考える個人事業主必見!登記先住所の注意点と解決策

資本金の準備と払い込み

法人化する際の資本金額を決定し、払い込みをする準備をしましょう。
登記する際に、資本金額を出資できることを証明する必要があるためです。

仮に資本金を100万円として考えます。
出資者の個人口座に、出資者の名前で100万円の入金を証明する記帳を作っていきます。

まずは現金100万円を準備します。
100万円を出資者の個人口座へ振り込みで100万円します。
出資者の氏名で100万円が入金されたことが分かる記帳がされれば完了です。

  • 手元の現金を銀行口座へ振り込み
  • 個人の銀行口座等から、払い込み証明用の銀行口座へ送金
  • 払い込み銀行口座から一度出資金を引き出し、
    元の口座に出資金を振り込み

上記のいずれの方法でも問題ありません。
出資者氏名と入金額が資本金の額になっていることが分かる記帳であれば問題ありません。

出資者が複数人であれば、
だれか一人代表者を決めて代表者の銀行口座に出資金を集めます。
それぞれの出資者の名前と割り当てた出資金額が、
代表者の銀行口座で分かるように記帳してください。

出資者と資本金が通帳に記帳されたら、

  • 銀行通帳の表紙
  • 口座や名義が描かれているページ
  • 出資金の入金と振り込み先名義が描かれているページ

上記のコピーをとって、資本金が振り込まれたことを証明する
「払込証明」というものを作成します。

この時準備した資本金はいずれ法人口座へ振り込むお金です。
生活費として換算しないように注意しましょう。

必要書類の作成と提出

登記先住所が決まったら、実際に登記するためのを準備します。
提出する書類は全国共通ですが、提出先は登記先住所によって変わります。

  • 設立登記申請書
  • 登録免許税納付用紙台紙
  • 定款(謄本)
  • 登記人の決定書
  • 設立取締役の印鑑証明
  • 印鑑届出書
  • 登記すべき事項を記載したCD-R

上記は基本的な提出書類です。
株式会社と合同会社、業種や雇う社員の人数などによって、提出する書類は変わります。
また、書類の提出先は登記先によって変わってきます。

個人で全部を把握するのが大変になってくるところですよね。

そんな時に、会社設立支援サービスを使うと非常に便利です。

私はマネーフォワード クラウド会社設立 で登記の準備を行いました。
正直言って、めちゃくちゃ便利です。
無料登録なのに、下記のようなサービスを受けることができます。

面倒な提出書類の作成や、どこに提出するのか、何を提出するのかを案内してくれます。
記入した内容はそのまま印刷でき提出書類として使えるのも便利です

下手に専門家に依頼するよりも、安くて早く準備できるので
法人化する費用も抑えたい人は検討の余地があるサービスだと思います。

無料なのが申し訳ないぐらいに便利で助かるサービスです。
初めて法人化する際は、ぜひ使ってみるてください。

会社設立支援サービスの活用方法

まとめ:会社設立は手続きに余裕をもってスムーズに進めよう

この記事では初めて法人化をする方に向けて、
法人化していく全体の流れやその手順を解説しました。

合わせて、私が実際に使った
法人化の準備を簡単にしていく各種サービスも紹介しています。

『法人化』と聞くと、大変の作業で自分には縁がないと感じる方もいると思います。
実際私も過去は「会社設立とか無理」と思ってました。

やってみると、案外簡単に会社は設立できちゃいます。
多少の準備と覚悟をもって、思い切って会社作ってしまうのも
長い人生の中ではいい経験になるかもしれません。

この記事で、

会社設立支援サービスを活用することでスムーズな設立が可能

設立後の手続きや税務などもしっかり把握しておくことが必要